何でも相談できる仲間がいる

私は高校卒業後、飲料メーカーの会社に就職し、体力が必要な業務でしたが職場の人間関係に恵まれ、それほど辛い事も無く楽しく仕事をしていました。ですが当時リーマン・ショックがあり勤めていた会社も影響を受け、人員削減としてクビになり退職。周りの同級生は就職して上手くいっている事や、自身の将来への不安で卑屈になり、家に閉じ籠もる日々を過ごしていました。そんな時、卵巣嚢腫という病気にも罹りどんどんと気は滅入っていきました。卵巣嚢腫による手術と再発による通院、突然襲い掛かる物凄い恐怖感・不安感。「自分は今死ぬのかもしれない」という恐怖にかられ、母親へ吐いてしまう良くない言葉。その後、家から出られない・突発的な言動と行動を心配した母親の勧めで精神科を受診することになりました。病院を受診し、初めて自身が「不安障害」という病気だという事を知りました。病気への恐怖、将来が見えない事への不安、それらのストレスが原因だったことが分かり、投薬とデイケアへの通所を始めました。慣れない環境と、人への恐怖で病院へ行く道すがら呼吸困難・パニックを起こす事も多々あり、大変な日々が続きました。それから３年が過ぎ、デイケアにも慣れた頃、デイケアで知り合った方の勧めで、職業訓練校へ通い、PC関連・デザイン関連の資格を取りました。その後は短期のアルバイトを行いながら長期で働ける仕事を探す生活を続けていました。そんな時、テレビのニュースで「障がい者の為の新しい雇用」「ゲームを制作する仕事」と紹介されていたサンクスラボを知りました。元々ゲームやアニメが好きで制作へ携わる仕事は憧れだったこともあり、直ぐに電話で問い合わせをしました。無事に入社が決まったものの、職場に馴染む事ができるか不安でしたが、オープニングスタッフという事もあり、少ない人数だった事や、他利用者・職員さんとうちとけられた為、すぐに緊張や不安は解消されました。入社当初は覚える事が多くて、疲れる事もありましたが、なんでも相談できる職員さんや仲間がいた事で安心したのかパニックを起こさずに仕事が出来ています。今考えると本当に仕事が楽しいと思ったのはもしかしたらサンクスラボが初めてだったと思います。

現在、私はBPO送信作成業務というものに日々取り組んでいます。
サンクスラボに入社して最初の業務はMILUというオンラインゲームを自身でプレイしてみる事でした。ゲーム好きな事もあり、毎日遊ぶ感覚で業務を行っていました。ゲームの事をある程度理解した後は、ゲーム運営へ関わる部署へ所属することが出来ます。当時は３つの部署があり私はアイテムを企画する部署を選択して所属しました。その部署は、ゲームに出てくるアイテムや、キャラクターが身に着けるコスチューム、ゲーム内の風景、オブジェクトのデザイン、ゲームのイベント等を企画提案する部署です。この部署へ所属してからは、裏方としてゲームのイベントに合わせたアイテムを考えてデザインする、イベントの内容を把握し、その時に流行りそうなアイテムを提案する業務になりました。ゲームを遊びで考えていた私が今度は「人が喜ぶ・楽しめるコンテンツ」を考える側になりました。考える楽しさもありましたが何より０から１を作り出す難しさとゲームの特色を掴み、ゲームやイベントに合った、企画を考える難しさに凄く悩みました。職員の皆さんや遠く離れた同じ業務を行う利用者さんへチャットで何度も相談する事で不安や悩みを解消することができました。私のアイディアやアイテムが採用され、一般プレイヤーさんがそれを使って遊ぶ光景をゲーム上で見た時は凄く嬉しかったです。様々なアイテムや企画を制作・提案し、業務に慣れてきた頃、上司からお話をいただき、現在は、コスチュームやイベント企画などを専属でデザインするデザイナーとして業務に携われています。サンクスラボへ入社して４年以上働いていますが、夢を諦めずに努力した事で今は大好きなゲームを制作することが出来ており、本当に楽しい毎日を過ごせています。

私はどの会社でも業務でも一から自分自身で仕事を覚え、一人で抱え込みながら精一杯働き、気がつくと疲れて精神的に病んでしまうという事が多々ありました。サンクスラボは職員さんへ相談しやすい雰囲気もあり、業務で分からない事があれば一人で抱え込まずに、問題を解決する事ができています。同じ事業所の利用者さんとも一緒に仕事を教え合い、気軽に話せる楽しい職場です。この仕事を続けてパニックの発作も長い事起きておらず、様々な人と出会い、話すことができ、昔の私からは想像も出来ないほど明るく社交的になれたかと思います。